- 日本クレーム対応協会
- 「クレームのない笑顔で溢れる社会を!」
谷 厚志が代表理事を務める(一社)
日本クレーム対応協会
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言ったことを全て書き残すと、「言った」「言わない」をなくせる
怒りを笑顔に変える!クレーム対応の法則 【 29 】
クレーム対応の現場でメモを利用しない対応者が少な
くありません。
人間の記憶はあいまいです。メモを書き残さなかった
ことで、上司や責任者に報告する時にヌケ・モレがあ
り、クレーム対応に失敗してしまいます。
また、あいまいな記憶のまま、担当者が勝手な解釈を
して組織に共有されることで、お客様から「そういう
意味で伝えたのではない」と、余計に怒らせてしまう
ケースも起きてしまいます。
クレーム対応の現場で上司や責任者が最も困ることに、
対応者の報告内容とお客様のクレーム内容に食い違い
があることです。
メモを取らない対応者の勝手な解釈を信じてしまうこ
とで、解決策の落としどころを見誤ることがよく起き
ています。
クレーム対応では必ずお客様の話をメモに取ることを
心がけてください。お客様の言葉を記録に残すように
してもらいたいのです。
自分勝手な解釈をすることはなくなり、お客様が何と
言ったのかという「事実」を書き残すことができます。
メモの取り方のポイントは、お客様が伝えてきたクレ
ーム内容を全て書き残すことです。
多少時間がかかっても構いません。お客様の話を止め
ても問題ありません。
「お客様、恐れ入ります。今、お話の内容をしっかり
書いていますので」と、こちらが主導権を握りながら
メモを書き留めるのです。
クレーム対応の主導権はお客様に渡してはいけません。
メモを利用して聴くことができれば、一方的にお客様
が早口で話されることもなくなります。
クレームの内容によっては、その場で解決することが
できず、後日の対応になる場合もあります。
時間が経つことで、お客様が前回と違うことを言い始
めたり、なかには新たな内容のクレームを言ってくる
ケースもよく起きています。
その場合にもメモが残っていると、「お客様、前回は
こう仰っていました」「恐れ入ります。前回の内容に
つきまして話を進めさせてください」と、やはり主導
権を握ることができるのです。
怒りを笑いに変えるクレーム・コンサルタント
谷 厚志