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なだめようとすると、かえって怒らせてしまう

 

怒りを笑顔に変える!クレーム対応の法則  【 20 】

 

 

クレーム対応に対しての経験が不足していたり、苦手

意識があったりすると、やってしまう NG 対応として

「クレームから逃げようとする」

「お客様の話を否定してしまう」ことがあります。

 

カフェでの出来事です。

店員がオーダーを通し忘れてしまい、お客様から少し

イライラした表情で「コーヒー、まだ?」と、指摘を

受けてしまいました。

 

通し忘れていたことに気づいた店員は、慌てて「スグ

持ってきます」とだけ伝え、厨房に下がりました。

数分後にコーヒーをお持ちした際に「大変お待たせし

まして、申し訳ございませんでした」の一言もなく、

コーヒーを置いてしまったことが発端で、このお客様

は帰り際にこの店員に激しい口調でクレームを言った

ということが起きました。

 

この激しいクレームに対して、動揺した店員が最初に

言った一言が「お客様、もう少し落ち着いてください」

でした。

 

その後、このお客様のアカウントのSNSで店の名前と

場所、店員の名前まで公開した上で、さんざん悪い書

き込みをされてしまいました。

 

このカフェを経営する本社の広報がこの投稿を見つけ、

大騒ぎになったというのが、この話の結末です。

 

どうでしょうか。自分がお客の立場ならSNSにまで公

開することはないと考えるかもしれませんが、これに

近い気持ちになったという方はいるのではないでしょ

うか。

 

では、この一連の対応はどこがダメだったのか?

 

最大のポイントは、お客様に謝罪するべき場面、逃げ

てしまったのが要因でした。

挽回する機会を自らが全て逃してしまいました。

 

① オーダーを通し忘れていたと気づいた時

② コーヒーをお持ちした時

③ レジでクレームを言われた時の3回です。

 

そして、SNSに書き込みまでされてしまった NG 対

応が「もう少し落ち着いてください」と、なだめよう

としたことだと考えます。

 

なだめる行為は、お客様を否定しています、拒絶して

しまっているのです。

もう少し落ち着く必要があるのは、この店員自身であ

ることはあきらかです。

 

自分に非があると分かったのなら、自分の不手際を認

めてしっかり謝罪をすることが出来れば大きな問題に

はならなかったのです。

 

 

失敗しない!クレーム対応100の法則」より

 

 

怒りを笑いに変えるクレーム・コンサルタント

谷 厚志

 

 

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