- 日本クレーム対応協会
- 「クレームのない笑顔で溢れる社会を!」
谷 厚志が代表理事を務める(一社)
日本クレーム対応協会
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多くのクレームを聴くと、自分の価値観が広がる
怒りを笑顔に変える!クレーム対応の法則 【 8 】
クレーム対応の仕事に携わることで、一番良かったと
思っていることに、自分の価値観が大きく広がったと
いうことがあります。
世の中、様々な考え方を持った人がいます。
最近のクレームは、ちょっと驚いてしまうようなもの
も増えてきています。
以前、ご相談を受けたもので、映画館で上映終了後に
「一番前の席に座ったのだけど、映画が見づらかった
ので、お金を返して欲しい!」というクレームがあり
ました。
「そんなクレームありえない!悪質クレーマーだ!」
と思うかもしれません。
でも、私はそう考えないようにしています。
「面白い世の中になった」と笑うようにしています。
何故、そうするのか??
それは、嫌な世の中になったとイライラしている時間
が無駄だと考えているからです。
人の行動や言動に腹を立て、イライラした感情を持つ
人の特徴として、自分の価値観でしか物事を捉えられ
ない傾向があると思います。
「そんなのありえない」と腹を立てています。
でも、「そう考える人もいるのか」「これは自分には
ない考えだ」と自分の価値観を広げ、相手の考えを受
け入れるようにすると、案外イライラすることはなく
なるものです。
実際には、先程のクレームの相談を受けたのは映画館
の責任者だったのですが、笑いながらその話をしてく
ださいました。
では、その場でこの責任者は一体どんな対応したと思
いますか?
このクレームへの切り返しの対応はこうでした。
「そうでしたか・・一番前は見づらかったのですね。
楽しみにされていたのに、ご期待に添えず申し訳あり
ません」と謝罪の言葉を伝えた後、
「実は最近は事前にネットでも好きな席を選べるよう
になっていますので、是非今度はそちらのサービスを
試してみてください」と次回利用のための提案をした
そうです。
お客様は自分の考えを受け入れてもらえたことに満足
したようで、
「次回はそうするようにします」とだけ言って何事も
なかったように、お帰りになられたようです。
相手の価値観を受け入れる習慣を身に付けておくこと
で、多少の事では驚かなくなります。クレーム対応も
感情的にならずに出来るようになります。
怒りを笑いに変えるクレーム・コンサルタント
谷 厚志